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2019.12.13

【インタビュー】「トモノカイ」社長に聞く!外国人留学生の強みは?

日本は現在、インバウンド(訪日外国人観光客)だけではなく、留学を目的として渡日する外国人も増加。外国人留学生の数は29万8千人(※1)で、毎年2~3万人ずつ上昇しています。

そこで今回は、留学生支援の草分け的存在である「トモノカイ」の徳岡臣紀代表取締役社長に、企業が求めている人材像など、留学生の就労事情について聞きました。

徳岡臣紀代表取締役社長

――まず、トモノカイの事業内容について教えてください。

僕たちは、分かりやすく言えば「教育屋さん」で、家庭教師紹介や留学生支援といった教育事業を行っていますが、勉強を教えることだけが“教育の使命”と捉えていません。教育は人を幸せにし、世の中をより良くしていくものと信じていますが、そのようになれていない現状があります。留学生が日本で大学を卒業しても日本や母国で就職できなくて奨学金が払えず自己破産、大きな期待を背負ってきた留学先で馴染めず苦しい思いをする。このようなケースは日本だけに限りません。「人が幸せになり、社会を良い方向に変えられるように教育をリデザインしたい」それが、トモノカイが教育事業に携わる理由であり、会社の根底に流れている想いです。

――トモノカイでは、どのような企業に、会員の留学生を紹介しているのでしょうか?

ドラッグストアや雑貨店などの小売店、インフラ系企業、旅行代理店、外国人向けメディアの運営事業会社などです。ほとんどの企業は社内で外国人社員を抱えておらず、店舗でも外国人スタッフが少ないところも多いんです。しかし、留学生たちは自らの強みを生かして、期待を超える活躍をしています。

笑顔

――トモノカイが感じる、留学生の強みは?

外国の感性を持ちながら、日本の文化や慣習にも精通しているところです。最も分かりやすい例ですと小売店。インバウンドで来た方に誰が接客して販売すれば一番喜んでいただけるか、そしてお店にとって利益につながるかというと、留学生のアルバイトスタッフなんですね。たとえば日本人が流ちょうな外国語で接客しても、リアリティに欠けます。かといって、一般的な各国出身者だと、今度は日本人の感性を理解しきれていない場合もある。留学生は、日本と現地の感覚を併せ持っているので、他の誰にも出せない価値があり、お客さんもお店も満足できるのです。留学生が活躍できれば、全員ハッピーになるわけです。

――就労先で必要とされる働きができれば、留学生は大きな学びを得られそうですね!

はい。僕らはあくまでも教育屋さんなので、働く時間にも価値を出してもらうようフォローしています。労働とは時間の切り売りではなく「価値を作り出すサイクル」なのだと学んでもらいつつ、日本人スタッフが大勢いる中で働きながら、互いの価値を高め合ってほしいな、と。

女性

――いま求められている外国人人材像を教えてください。

日本人と外国人に求められている能力の差はそんなにないかな、というのが正直な印象です。ただし、企業が外国人人材採用で重視しているのは、チームで結果を出すことにどんな意識を持っているか、ということ。もちろん、文化的な背景も含めて、個は個でアピールしてもいいと思います。ですが企業は、留学生が個を優先するがあまり、チームの結果をないがしろにするのではないかを懸念しています。逆に言うと、チームで結果を出すことを大切にしたり、自分の能力を謙虚に受け止めて成長していける力を持っていたりすると、非常に重宝される人材になります。

――個人のスキルより、チームで活躍できる力が重視されているんですね。

当然、日本語能力は高いほうが選考で有利ですが、「N1(日本語能力試験1級)を持っている」とか「有名大学在学中」とか、能力のアピールばかり強い人は企業でポテンシャルをうまく発揮できない可能性が高いです。

男女 ビジネス

――反対に、外国人を採用する企業側に求められることは何でしょうか?

公用語が英語とか、海外展開を積極的に行っているといったことではなく、異文化の方々を理解したうえで一緒に何かを創り出していくという仲間意識ではないでしょうか。たとえばベトナム人留学生だと、どんな小さな店でも一国一城の主になりたい願望があり、独立志向の強い人が大多数です。それを聞いて「いずれ独立するならそこまで指導しなくていいや」と壁を作ってしまうのでは、お互いが不幸な状態になるなと。例えば今後彼らが独立して現地との代理店になってもらうとか、関係はずっと続けられるのですから。お互いが同じベクトルを持ち、双方にとって望む結果が出せる関係を作ることが重要かなと思います。

――企業や店舗で働く留学生会員からどんな声を聞きますか?

一緒に働いている日本人とご飯へ行くくらい仲良くなったり、日本人に対する先入観があったけど払拭されたという喜びの声があったり、とても良い反響が得られています。企業側からも「正しい外国人との接し方が分かるようになった」というフィードバックをいただいています。きっかけは人員強化だったとしても、外国人という垣根を越えて協力しあえる関係づくりが広がっているようです。僕らはあくまでも一紹介業者ですが、企業には、日本人と同じフィールドに留学生が入ることで起きる「プラスの化学反応」を魅力に感じてもらいたいと思っています。

【企業情報】
株式会社トモノカイ
https://www.tomonokai-corp.com/

2000年設立。生徒が憧れる大学教師を紹介する「東大家庭教師友の会」運営、アルバイトから就職まで日本での生活全般をサポートする留学生支援事業、難関大学生25万名以上登録の総合情報サイト・メルマガ運営などの教育事業を多数展開。

※平成30年度外国人留学生在籍状況調査結果「平成30年5月1日現在の留学生数」より

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