福島県のインバウンド・訪日外国人観光客データと旅行の傾向
この記事では、アジア地域No.1規模の“日本好き”コミュニティサイト『FUN! JAPAN』を運営する株式会社Fun Japan Communicationsが、これまで企業・行政のインバウンド施策支援を行ってきた知見をもとに、福島県のインバウンドに関するデータと訪日外国人旅行者の需要動向を解説していきます。
データで見る福島県のインバウンド状況
東北地方の福島県は、江戸時代の町並みが残る宿場町・大内宿、会津若松や五色沼(御釜)など、知名度のある観光スポットが点在し、豊かな自然と日本の原風景を感じることができる魅力的なエリア。
しかし、東日本大震災の発生以降、原子力発電所事故の影響による放射線被害などが憂慮され、風評被害などの影響、アクセスの困難さなども起因し、訪日旅行者数は伸び悩んでいます。
訪日観光客数(2019年)
2019年の福島県の訪日外国人客数は102180人で、全国43位。
訪日観光客数の推移
国別、訪日観光客数の推移
2019年の訪日観光客数を国籍や地域別にみると、台湾が訪問者の27.19%を占め、最も多く訪れています。続いて中国が12.82%、タイ11.94%、その他7.89%、オーストラリア6.72%となっており、この上位5カ国で全体の66.56%を占めています。
インバウンド消費額(2019)
・インバウンド消費額は40億円で全国41位。
・1人1回あたりの旅行消費額単価は39878円で全国19位。
・1人1泊あたりの旅行消費単価は4677円で全国47位。
インバウンド消費額の国別割合(2019)
2019年のインバウンド消費割合を国籍、地域別にみると中国がインバウンド消費額の17.51%を占め、福島県で最も多く消費しています。続いて台湾が16.68%、その他11.71%、フィリピン10.74%、タイ7.27%となった。この上位5カ国で全体の63.91%を占めています。
費目別消費内訳(2019)
福島県における2019年のインバウンド消費額を費目別でみると、宿泊費が消費額全体の40.11%を占め、続いて飲食費が31.95%,買物代が17.98%となっています。
アジアの訪日外国人の意見
福島県に対するアジアの訪日外国人観光客の第一印象
2011年に東日本大震災が発生した際に、原発や津波のニュースがアジア各国でも大々的に報道されました。そのため、福島県は甚大な被害があった地域として原発、津波などを連想させるキーワードを第一に思い浮かべる人は少なくありません。復興に向けて、どのようなサポートができるのか、といった想いを寄せる方もいます。
福島県でアジアの訪日外国人観光客に人気の観光地
江戸時代の町並みが残る宿場町の大内宿は、古き良き日本の生活感が体験できることから、タイ人や台湾人、香港人の間では有名な観光スポットとなっています。また会津若松や蔵王の御釜も人気が高く、自然スポットや季節の絶景を目当てに訪れる人が多いことも特徴です。
福島県でアジアの訪日外国人観光客に人気の体験、アクティビティ
人気アクティビティとしては、ご当地の祭りが有名。特に、会津祭りや大内宿雪まつりがタイ、台湾、香港の訪日旅行客には知名度が高いようです。
東北エリアならではの雪景色や、日本の伝統や文化に加え、祭りやイベントも訪日リピーターの間では人気といえます。
福島県でアジアの訪日外国人観光客に人気のグルメ
タイ、ベトナム、インドネシアなど東南アジア圏の旅行者の間で福島県のグルメの認知度は低い傾向があります。しかし、訪日リピーターの多い台湾人旅行者の間では、桃や喜多方ラーメン、ネギそばといった、フルーツからB級グルメまで、幅広く知られています。
福島県でアジアの訪日外国人観光客に人気のおみやげ
リピーターの多い国も東南アジア圏もいずれの国においても、福島県のおみやげについては、印象が薄いようです。
ニッチではありますが、台湾人の間では喜多方ラーメンが人気のようです。
福島県でアジアの訪日外国人観光客に人気の宿泊エリア
旅慣れた台湾人や香港人は、各所にアクセスしやすい福島市内と会津若松市内に宿泊をする傾向があります。
また、チャーター便の普及で台湾から福島への観光客数は年々増えており、郡山や東山温泉、大内宿など、県内各地の観光名所への宿泊者も増えています。ただし、インドネシアやタイ、マレーシア、ベトナムなどでは、福島県の宿泊エリアの認知度はまだまだ低い状況です。
参考資料:訪日外国人消費動向調査(官公庁)、訪日外客数の動向(JNTO)より推計
[Fun Japan Communicationsについて]
アジア地域No.1規模の””日本好き””コミュニティ『FUN! JAPAN』を運営(2020年4月時点のWebサイト月間ユニーク訪問数270万人、 Facebookファン数467万人、会員数120万人)。現地消費者目線で多国展開する『FUN! JAPAN』の圧倒的メディア力と、そこで蓄積されたデータ、さらには消費者との直接的な繋がりを基にデジタルとリアルの施策を組み合わせ、 100社以上のお客様に対して訪日や海外商品の売上拡大をサポートしています。
いかがでしたか?都道府県によってインバウンドの有効な施策や、外国人旅行者からの需要は異なります。弊社Fun Japan Communicationsでは、これまでの知見を活かし、さまざまな企業様・自治体様に向けて、プロモーション施策のサポートや、メディア運用の代行サービスを実施しております。
福島県向けのインバウンド施策や、海外ユーザー・訪日旅行者の取り込みをお考えでしたら、ぜひ一度お問い合わせください。