インドネシアでは日本らしさが大人気!? 食の事情の調査結果とは?
インドネシア人の日本食事情とは?
FUN! JAPAN会員のデータから市場を解き明かすFUN! JAPAN Analytics。
今回のテーマは「インドネシアでの好きな日本食」についての調査です。
皆さんご存知のとおり、インドネシアはイスラム教徒が90%近くの割合を占めている国。
そしてイスラム教では、豚やお酒がNGなのはもちろんのこと、使われている調味料や調理方法に至るまで食に関する様々な戒律が存在しています。
そのため、イスラム教で食べることが許されている食材(ハラール)への対応が必要になるのですが、最近では日本の大手チェーンのハール対応店も続々と進出していて、日本食の人気も高まっています。
実際、FUN! JAPAN会員の中ですと85%の会員が「日本の料理が大好き」と答えています。(ちなみに大好きな料理の1位はインドネシア。でも3番目に人気の高い西洋料理の割合が35%ですから、日本食は圧倒的な人気です!!)
さあ、このようなインドネシアの市場では、いったいどのような日本食が好まれているのでしょうか?
インドネシア人は麺類と鶏肉がお好き!?
こちらはFUN JAPAN会員が答えた「よく食べる日本料理」についての回答結果(複数回答)です。
グラフのとおり圧倒的No.1が、ラーメン・うどん・そばなどの麺類。
特にラーメンやうどんは、日本の大手チェーン店もフランチャイズ契約によって多数出店していて、最近ではインドネシア人にとってもとてもなじみ深いものになりつつあるのだとか。
もちろんハラール対応している店舗が多いので、イスラム教の方々も安心して食べることができるそうです。
また、寿司、お好み焼き・たこ焼き、天ぷらといった、メジャーな日本料理が人気ある中で、40%の人が鶏肉料理が好きだと答えています。
というのも、ハラールの対象ではない食材の鶏肉は、インドネシア人にとって大好物な食材なんです。
中でも特にフライドチキンは人気が高く、「フライドチキン+ライス」のセットは、様々なお店で目にします(実際、とても美味しい!!)。
このような中、首都のジャカルタではおしゃれな雰囲気の内装にした焼き鳥屋さんがショッピングモールの中に店舗を構えるなど、日本っぽい鶏肉料理も徐々に広がってきています。
日本ならではのテイストを打ち出した鳥料理は、これからさらにニーズが高まっていくかもしれませんね。
お菓子ではアイスクリームとチョコレートに人気
次に見てみるのは、「よく食べるお菓子・デザート」についての結果(複数回答)。
アイスクリームとチョコレートが特に人気が高く、スナック菓子やキャンディがその後に続きます。
日本のお菓子はとても人気があるそうなのですが、価格が少し高めで気軽に手を出しにくいのだとか。
その一方、インドネシア産のお菓子についても近年、価格が異常に上がっていて、輸入品より安価なものの購入しにくくなっていると聞きます。
もしかすると競合の対象や差別化の要素が少しずつ変わってきているのかもしれません。
またチャネルについても、巨大モールやハイパーマーケットなど高級感漂うが売り場が続々と増えていく中で、ワルンと呼ばれる伝統的な小規模小売店でお菓子を買う頻度がまだまだ高いのが実態です。(日本でいうところの駄菓子屋や路上店といったイメージでしょうか・・・)
ハイパーマーケットで少し高級に展開するのか、ワルンでマス市場を狙うのか、既存商品や競合商品も少しずつ変わってきている中、詳細な調査を実施した上での戦略的なマーケティングが必要になりそうです。
日本の好きな調味料は伝統的なものが強い!!
最後は「好きな日本の調味料」についての結果。
醤油、わさび、だし、山椒・・・などなど、たくさんの種類の日本ならではの調味料が比較的幅広く好まれています。
日本の料理が広がり始めたインドネシア市場において、いったいどこでこれらの調味料の情報を知り、どのようにして食べているのかちょっと気になりますよね。
ちなみに先ほどのグラフで見たとおり、日本食のメニューでは、麺類や鶏肉料理が人気が高いという結果も出ています。
これらのメニューに沿う形で調味料を訴求していけば、たくさんの種類の中でも特に人気の出る調味料が出てくるのかもしれません。
今後の進化が期待できるインドネシアの日本食市場
さて、インドネシアの日本食の市場の調査結果はいかがでしたでしょうか?
インドネシアは3億3千万人の人口を抱える世界第4位の国家。さらに平均年齢も20歳代とまだまだ若く、今後さらなる成長が見込まれています。
食事や調味料についてはイスラム教の戒律ハラールに則る必要があるものの、日本食の人気は高く、人口の増加に合わせてこれから大きく伸びる市場なのではないでしょうか。
これからも麺のように、突出した日本食の人気メニューが出てくるかもしれません。
一方、今後が期待できるインドネシア市場は、これからであるがゆえに、まだまだ情報が必要な市場であるとも言えます。
より深く調査を実施したい場合は、是非、お気軽にお問い合わせください!!