神奈川県のインバウンド・訪日外国人観光客データと旅行の傾向
この記事では、アジア地域No.1規模の“日本好き”コミュニティサイト『FUN! JAPAN』を運営する株式会社Fun Japan Communicationsが、これまで企業・行政のインバウンド施策支援を行ってきた知見をもとに、神奈川県のインバウンドに関するデータと訪日外国人旅行者の需要動向を解説していきます。
データで見る神奈川県のインバウンド状況
訪日観光客数(2019年)
2019年の神奈川県の訪日外国人客数は2510650人で、全国9位。
神奈川は関東地方で、東京の南に隣接していますが、訪日旅行者数は約234万人(2018年統計)で、東京都の約1,400万人(2018年統計)と比較すると、少ない印象があります。一方で、訪日旅行リピーターの多い台湾人、香港人、タイ人の間では、横浜や鎌倉といった観光地も人気が高く、積極的なインバウンド対応を実施すれば、訪日旅行者数が伸びると予測されています。
訪日観光客数の推移
国別、訪日観光客数の推移
2019年の訪日観光客数を国籍、地域別にみると中国が訪問者の33.95%を占め、最も多く訪れています。続いて米国が11.66%、台湾9.02%、その他7.14%、韓国6.31%となっており、上位5カ国で全体の68.08%を占めています。
インバウンド消費額(2019)
・インバウンド消費額は1245億円で全国9位。
・1人1回あたりの旅行消費額単価は49608円で全国12位。
・1人1泊あたりの旅行消費単価は9412円で全国26位。
インバウンド消費額の国別割合(2019)
2019年のインバウンド消費割合を国籍、地域別にみると中国がインバウンド消費額の26.04%を占め、神奈川県で最も多く消費しています。続いて米国が19.1%、その他8.14%、韓国7.81%、台湾5.82%となっており、この上位5カ国で全体の66.91%を占めています。
費目別消費内訳(2019)
神奈川県における2019年のインバウンド消費額を費目別でみると、宿泊費が消費額全体の45.01%を占め、続いて飲食費が28.19%,買物代が19.17%となっています。
アジアの訪日外国人の意見
神奈川県に対するアジアの訪日外国人観光客の第一印象
どの対象国ユーザーも、神奈川県といえば、横浜をイメージするよう。ただ、単純に都市観光を満喫するだけであれば東京観光のみを行う人が多いようです。
わざわざ神奈川を訪れる目的としては、歴史を感じる鎌倉や、海の絶景が見られる江ノ島で海のアクティビティを楽しみたいから、という回答が目立ちました。
神奈川県でアジアの訪日外国人観光客に人気の観光地
神奈川の観光地といえば、横浜と鎌倉ですが、とくに訪日リピーターの多い台湾、香港とタイの旅行者に人気が高いようです。
また、横浜は異国情緒あふれる独特な雰囲気と、東京からのアクセスが良い点も人気で、多くの訪日観光客が訪れる人気スポットとなっています。なお、鎌倉は昔ながらの街並みを残しつつも、色々な景色を楽しめる点も魅力的として挙げられていました。
神奈川県でアジアの訪日外国人観光客に人気の体験、アクティビティ
鎌倉や横浜は観光客にとって、定番のスポット。特に横浜は異国情緒あふれる雰囲気を感じられ、東京からのアクセスも良く、みなとみらい、赤レンガ倉庫などの見所がたくさんあります。また、鎌倉は歴史ある土地で、古い神社とお寺がたくさん残っています。
多くのFUN! JAPANのユーザーも、神奈川を観光する理由として、昔ながらの日本の歴史や文化と、現代的な都市の街並みや買い物を両方を楽しめるところ、とあげていました。 タイ人は、箱根や鎌倉大仏巡り。台湾人は着物での鎌倉散策、香港人は箱根温泉や鎌倉大仏巡り、江ノ島の海沿い、横浜・みなとみらいエリアの夜景観賞といったアクティビティを上げていました。
神奈川県でアジアの訪日外国人観光客に人気のグルメ
いずれの国においても、神奈川県のグルメについて、印象があまりないようでした。少数意見でしたが、タイ人からは中華街のイメージから中華料理、台湾人からは海鮮や金目鯛というキーワードが出ました。
神奈川県でアジアの訪日外国人観光客に人気のおみやげ
タイ人からは、鎌倉や横浜らしいおみやげが人気。台湾からは横濱ハーバーワールド、鳩サブレー。香港人からは鳩サブレーと具体名もあがりました。しかし残念ながら、インドネシア、マレーシア、ベトナムの旅行者は神奈川みやげの印象はないようでした。
神奈川県でアジアの訪日外国人観光客に人気の宿泊エリア
横浜エリアは中華街や赤レンガ倉庫などの食べ歩きやおみやげスポットから、みなとみらいや大さん橋、2021年に誕生したYOKOHAMA AIR CABINといった夜景スポットなどFUN! JAPAN対象国すべてにおいて人気があります。加えてタイ人からは箱根や小田原、台湾人からは川崎、香港人からは箱根も人気宿泊スポットとして挙がりました。
参考資料:訪日外国人消費動向調査(官公庁)、訪日外客数の動向(JNTO)より推計
いかがでしたか?都道府県によってインバウンドの有効な施策や、外国人旅行者からの需要は異なります。弊社Fun Japan Communicationsでは、これまでの知見を活かし、さまざまな企業様・自治体様に向けて、プロモーション施策のサポートや、メディア運用の代行サービスを実施しております。
神奈川県向けのインバウンド施策や、海外ユーザー・訪日旅行者の取り込みをお考えでしたら、ぜひ一度お問い合わせください。